「回忌」とは、故人の命日から毎年重ねる祥月命日のことです。仏教の世界では、一回忌・三回忌・七回忌・十三回忌・・・と故人の祥月命日のうちの決められた回忌に法要を行うことが一般的となっています。しかし、この回忌の数え方は特殊なため、間違いやすく注意が必要です。今回は、回忌の正しい数え方や、回忌ごとの意味、そして法要を執り行うタイミングもあわせて解説していきます。

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回忌の正しい数え方！法要を行うのは何回忌？

人が亡くなった命日から1年が経つと「一周忌」と言いますが、その次の「三回忌」からは、数え方が少々異なります。こちらでは、回忌の数え方、法要を執り行うタイミングについても解説していきますね。

回忌の数え方を解説

回忌は、「数え年」で数えます。そのため、故人が亡くなってから、満二年の命日が「三回忌」、その次の「七回忌」は、故人が亡くなってから満六年の命日となります。回忌は、亡くなってからの年数に1を足した数で数えると理解しやすいでしょう。

法要を行うタイミングは？

一周忌、三回忌、七回忌、十三回忌まではなんとなく分かっていても、十三回忌以降、どのようなタイミングで法要を執り行うのか？また、いつまで法要を行えば良いの分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか？こちらでは、法要を執り行う回忌や、いつまで法要をすれば良いのかを解説していきますね。

法要は、以下の回忌で執り行われます。

 

・一周忌

・三回忌

・七回忌

・十三回忌

・十七回忌

・二十三回忌

・二十五回忌

・二十七回忌

・三十三回忌

・三十七回忌

・四十三回忌

・四十七回忌

・五十回忌

 

この中でも、四十三回忌、四十七回忌は省略されることが多いです。

また、宗派によって異なりますが、三十三回忌または五十回忌を「弔い上げ」とし、最後の年忌法要とすることが一般的だと言われています。

回忌は宗教や宗派によって異なる！儀式の違いも

回忌は、宗教によって考え方が異なり、また儀式の違いもあります。同じ仏教であっても、宗派によって違いがありますので、法要に参列する際は、以下を参考にすると良いでしょう。

同じ仏教でも宗派よって違いがある

浄土真宗や真言宗は、十七回忌法要後に二十五回忌法要を行います。そして、三十三回忌法要又は五十回忌法要を弔い上げとすることが一般的です。曹洞宗や臨済宗の場合の十七回忌以降の法要の仕方は、地域により異なります。二十三回忌法要と二十七回忌法要を行う地域と、二十五回忌法要のみを執り行う地域があります。

神道（神式）の法要

神道の場合は、「霊祭」または「御霊祭」が仏教の法要にあたります。仏教にあたる四十九日は、「五十日祭」と言われ、この五十日祭りで弔い上げとなり、以降は、百日祭、一年祭、三年祭、五年祭、十年祭と続きます。十年祭以降は、10年ごとに五十年祭まで行われます。

キリスト教（カトリック）法要

キリスト教カトリックの場合、「追悼ミサ」が仏教の法要にあたります。追悼ミサは、故人の命日から3日目、7日目、30日目、1年目に行われますが、以降は特にルールはないため、10年目などの節目に行われたり、場合によっては毎年行われることも。追悼ミサの後には、教会や自宅でお茶会が開かれ、故人を偲びます。

回忌によって異なる意味とは？理解を深めて故人を偲ぼう

回忌は、一周忌から始まり、弔い上げとなるまで続きます。故人が亡くなって1年が経ってから執り行われる「一周忌」では、この日を境に喪が明けることとなる特別な日です。そして、死後の世界に存在する10人の王による罪の裁きが行われるとされる「三回忌」では、この裁きが終わった後、故人は転生すると言われています。

 

また、「十三回忌」は、とても大切な回忌となります。その理由は、仏様になった故人が、すべての宇宙の生命そのものである「大日如来」と一体となる重要な日とされているためです。このように、回忌にはそれぞれ異なった意味があります。遺された家族や親族は、回忌法要への理解を深め、故人の魂が安らかに眠ることが出来るよう、故人を偲びましょう。