家族として長年連れ添ってきたペットを失う悲しみは、子を看取る親の気持ちと似ています。それは想像を絶する悲しみ。ペットの死をなかなか受け入れることができず、せめて亡くなった後も身近においておきたいと、ペットの骨を分骨したいと思う方も増えているようです。従来であれば1つの骨壷に入れ、樹木葬、ペット霊園などの場所において供養することの多いペットの遺骨を、果たして分骨することはできるのでしょうか？

 

今回はペットの骨を分骨する方法についてお話していきますので、傷ついた心を少しでも癒せる方法を探していらっしゃる方は、この記事を参考にしてみて下さい。

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ペットの骨を分骨しても大丈夫？

 

• 分骨すると成仏できない
• 分骨するとペットがあの世で五体揃えることができず、魂も分割されてしまう

 

ペットの骨を分骨すると、上記のような理由から良くないと考えてしまう方も多いようですが、決してそのようなことはありません。むしろ家族みんなで分けあい、常にそばにおいてもらうことで、ペットもあの世で喜んでくれると考えられています。ご自宅の庭に埋葬し、少しだけ手元にという方も多いと思います。仏教やキリスト教においても分骨は伝統的な儀式の1つであり、遺骨はこの世で生きた証として、丁重に扱うことが大切であるとされています。慈しむ気持ちさえあれば、残された家族の納得できるような形で供養されることが一番でしょう。

分骨のタイミングについて

分骨のタイミングについては四十九日が終わった節目の時期や初盆後などいろいろありますが、最もよいのは火葬後でしょう。火葬直後に分骨すれば後から再び骨壷を開けるといったことも必要ありません。

 

但し、このタイミングで分骨する際は遺骨を入れる容器を各自で用意しなければならならずなかなか難しいのでお気持ちが落ち着いてから、話しかけるような気持ちで行ってもいいと思います。

ご自宅供養の際の注意点

特に気を付けなければならないのがその保管方法です。

• 湿気がこもる場所に保管しない（クローゼット、下駄箱、押入れなど）
• 結露が発生するような場所に置かない（寒い時期の窓際など）
• 出来れば大好きなご家族が集まる場所に。

 

どの部位の骨を分けるのが良い？

分骨する際、骨のどの部位を選んだらよいのか、悩まれる方も多いのではないでしょうか？選ぶ骨に関しては

 

• 良く掴んだ手の部分
• 引っかかれた爪
• 喜ぶといつも振っていたしっぽの部分
• いつも撫でてあげていた首や頭の部分

 

など、ペットとの思い出深い部位を選ぶとよいでしょう。大きさが容器に合わない時は。粉骨してもらうのも一つの方法です。

分けた骨を入れるもの

分骨したお骨を納めておく容器にはいろいろなものがあります。どのようなものに入れておくのか、家族とよく相談してください。ここでは代表的な容器を3つ、ご紹介していきます。

骨壷

骨壷は大小様々な形をしたものがあり、分骨用にピッタリの小さなサイズも容易に探すことが可能でしょう。また、最近では可愛らしいデザインのものからスタイリッシュなものまで、いろいろと種類があるので、いかにも骨壷というようなデザインを見ると気分が沈む、といった方はこういったものを使ってみるのも良いかもしれませんね。

カプセル

分骨用のカプセルは爪や歯など、細かな遺骨を収納するのにぴったりな容器です。ネックレスに改良したりお気に入りのぬいぐるみに装着したりして手軽に持ち運ぶことができます。最近ではペットの名前や命日を記入できるものもあるので、いつまでも忘れないようにしておきたい方はこちらのタイプがおすすめです。

ネックレス・ペンダント

遺骨を入れることができるペンダントやネックレスも最近では販売されています。手軽に持ち運べてどこでも一緒に入れることが残された家族には心の支えになるらしく、かなりの高評価を得ています。

まとめ

ペットの骨を分骨するのは良くないといった考えが日本では案外浸透していますが、ペットの骨を分骨しても何ら問題はなく、むしろいつも身近に入れることからペットも喜んでいると考えるのが本当の所のようです。カプセルに入れたり、ペンダントやネックレスに入れたりして供養することで、亡くなったペットをより身近に感じることができ、ペットロスになってしまった心を癒すこともできます。立ち直るきっかけが欲しい方は、こういった方法を取り入れてみてはいかがでしょうか。